やっと、何が言いたいのか思いだした。
それは表題の通りなのだが、また、これは以前から少し言ってきたことでもあるのだが、ひろぶろというサイトは完全にコンコルドの誤謬であるということ。それをもう少し詳しく書こうと思った。

マーケティングの穴というか、これは僕が最近、独自に気づいたことで、あまりにも「良すぎるもの」は、ファンの絶対数が少なくなるという法則についてだ。

考えてみればすぐに分かることだし納得がいくと思うが…、この世の中は各々が思っているよりもずっとバカが多いのだ。そういう馬鹿には「良いもの」は伝わらないし、その良さが分からない。
すなわち、分かる人には分かる!みたいな優良なモノは売れなくなるわけだよね!?
どんな馬鹿でも分かるしどんな馬鹿でも利用するようなものを売らない限りは、よほどブランド化して高額を取ったりしないとやっていけないし、少なくとも広く広めることは出来ないのだと。
(この辺の事は昔から電通の中では「偏差値40以下のバカでも理解できるものにしなければ売れない」言われてきたことらしいけど。)

こうして客観的にHDJMなんかを見てみると、紹介している内容、センスは凄く良いサイトだと思う。改めて我ながら感心した位だ。が、それは殆どの人には伝わらないだろう。そうは思わないだろう。それが現実だ。
そう言えば、大体この世の中のモノって、凄くいいな!と思ったものほど休刊になったり倒産したり閉鎖したりしている。そもそも「ひろぶろ」だってそうだw。メチャクチャセンスがあって良かったから、初代ひろぶろって潰れたんだと思う。

スティーブ・ジョブズがスタンフォード大学でした最後の演説を覚えているだろうか?
〆の言葉として、「ステイ・ハングリー、ステイ・フーリッシュ」と言ったわけだが、その言葉ってこういう事でもあるんだと思う。お分かりか?
更に、ジョブズはその言葉をどこから引用しているのかというと、かつてあった「ホール・アース・カタログ」というマニアックな雑誌からの引用だと説明がある。でもその最高にイカしたマニアックな雑誌は廃刊してしまい、その廃刊号に、件の言葉が書いてあった…という話なのだ。そう。良いものは無くなってしまうのだ。「悪貨は良貨を駆逐する」という、グレシャムの法則というモノがあるが、それにも似た話だと思う。それを防ぐためにコインの淵にはギザギザが付けられているということだが、大抵の場合、そういう対策も意味を成さないのだ。

ちょっと考えるとクスッと笑えるとか、分かる人にだけ超ウケる小ギャグが隠されていたり、そういう、何というか…、努力というか、その人の持ち味とかセンスとかが無為になるというか、むしろそういうモノって採算がとれなくなるんだよね。

僕が一週間前につまらん!と思って没(ボツ)にしたネタか、ひろぶろからパクった様なネタ、或いは何年か前に話題になったネタ等を毎日紹介している糞クダラナイ老舗サイトに人が集まって、当サイトの様な非常に考えられているサイトをお気に入り登録する人が少ない理由も、こうして考えてみると明白なんだなと。
イヌが鳴いた…とか、ネコがジャンプした!とか、●●を作る工程を11分とか、そんなの面白いワケがないだろ!と。ちったぁ考えろよ!と。でも、そういうネタの方がバカにはウケがイイんだろうね。そして『バカ』の方が圧倒的に多い…という話だ。(まあ、それに、実際もう面白い動画も出尽くして、大抵の動画が二番煎じみたいな内容だったり、最近は本当に面白い動画なんてそうそう無いから…というのもあるのだけど。)

それももっと、というか深く考えてみると、そりゃそうだと思った。
普通に結婚して子供がいる様な普通のオッサンがヒリヒリと焼きつくような攻めた記事やコンテンツを作れるワケがないもんな…。よほど探求心が強いとかクリエイター気質とかでもない限り、金銭的にも余裕があって、もう何かを掴みに行く必要がない様な状況のオッサンなら尚更つまらん人間になっているはずだ。だからああいうサイトってサザエさんみたいなまったく毒の無い世界観でそれを良しとしてやっているのだろう。(元々はGアドセンスの規約にひっかかるから…という理由もあっただろうが)ジブリの作品や新海誠監督の映画とかもそうだけどw、サザエさんみたいな人生を送っている人の方が多いんだろうし。ナンの毒もない物を面白いと思えない僕の方が少数派なんだと。だからそういう、普通に結婚して子供がいる様なオッサンが作ったようなまろやかなサイト、若しくは栃木に住んでいる在日中国人のババアが作ったようなパクリ嘘ニュースサイトを面白いと思えないんだよなぁ。

かと言って、毒があればいいというモノでもない。
つまりグロサイトをやれ!と言っているわけでもないのだ。
僕が好きなのは、また、ここで言っている毒というのはそういう毒ではないのだ。
僕は結局、どことなく知性をくすぐられる様なモノが好きで、自分が作るモノもどことなくそうなるという事だろう。
虚淵玄さんとか好きだしな…w。


それから、基本的にひろぶろは「海外動画紹介サイト」だけど、そうなると海外の事に興味がある人にターゲットが絞られてしまうことになる。僕などは海外の事に興味があったからこうしてこのサイトをやっているわけだが、殆どの人は海外の事、特に海外の文化的な潮流に興味なんて無いのだ。日本人は日本の事しか興味が無い奴が多い。
以前、僕が埼玉に住んでいた頃、さいたまスーパーアリーナで格闘技の試合があるときは必ず見に行っていたのだが、僕は主に強くて有名な海外選手のファンだった。でも他の観客はそうでない人が多かった。他の人はあくまでも日本人選手の応援に来ていたようだった。僕は日本人選手にはあまり興味が無かった。

さて、ここらでまとめます。
とにかく、
こんなに頑張って工夫を凝らしてやっているのに何故、それほど普及しないのか?
みたいな壁にぶつかったらこのことについて考えてみると良いだろう。
おそらくそれは良すぎるからダメなのだと。
コンコルドという旅客機の性能は問題なく、むしろメチャクチャ優れていた。
優れすぎて採算が合わなかったのだ。


:追記:

そもそもこんなネタばれサイトを作ってそこでこうしてグダグダ言っている時点で他のサイトの管理人と違って凄く攻めてるしオモロイやん。ただその一点だけでも凄い事やで。(まあ、他のサイトの管理人って、特にアンテナサイトみたいな更新の必要が無いサイトは実際に不在というパターンもあるけどね。ワロタあんてなNEWS CHANNELは実際に管理人不在だ。死んでる可能性もあるし、そうで無くても一年に一回くらいしか自分のサイトを確認していないとか。2chまとめサイトの場合は大抵、とっくの昔にアルバイターなどに丸投げして“さいしょのひと”は殆ど関与していないパターンもある。特にスタートダッシュで金銭的に成功したサイト程…。)
問題なのは、そういう無人の放置サイトや、例え管理人が生きていたとしても上述の通りクッソつまらないサイトにいつまでも人が集まっていることだ。哲学的ゾンビみたいな奴が多すぎるんじゃい。気持ち悪い。恥を知れ恥を!
ザイー…なんとかっていうサイトなんて3年くらい前に更新止まってんねんで。
そのサイトに毎日何百人もの人が来ていたり、他のサイトの管理人は未だにリンクを貼り続けていたりすんねん。おかしいだろ!どうかんがえても(怒)

かと言って人を雇って記事を書かせると完全に記事の質が落ちるしな…。
やっぱりこういうサイトってその管理人のセンスや全体の管理能力やバランス感覚が意外と反映されていて、簡単そうに見えてなかなかできないサイトなんだよね。
それは2代目ひろぶろを見ても分かるし…、…ひろぶろなんて5代目くらいまでいたんだぜ…。
でもそれらの人って結局モノにならなかったじゃん!?
当サイトひろぶろでもかつて短い期間ではあるがライターを雇っていたことがあったが、近年、新しくライターを雇って運営しているらばQさんを見ても1000mg様を見てもそれが分かると思う。明らかに的外れな古くてつまらない記事が散見される様になった。
最初の発起人、創始者、若しくは虚淵玄さんや僕みたいな超天才じゃなければこういうクオリティーは出せないんだよ。 意外とね。
元々面白い仲間で始めたオモコロとかロケットニュースみたいのは除く。
そうでない場合は、やっぱり面白くて有能という人ってなかなか居ないんだよね…。


世界は感情で動く : 行動経済学からみる脳のトラップ
マッテオ・モッテルリーニ
紀伊國屋書店
2009-01-30